「相手軸な話」⑥弟子に本当に伝えたいのは自分の理念

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2012年12月25日 05:44




「弟子が、私のような理念を持って巣立っていっているのかどうか・・・不安です」


私のクライアントに、あるエステティックサロンスクールを経営しているオーナーがいます。

彼女は、自分が学んだ技術を弟子達に教えています。

弟子達は、のれん分けをしてもらい巣立ち、独立してサロンを経営し始めます。


スクールを開講した当初は順調に行っていました。

しかし、ある時、どうも言動の怪しい弟子が現れたのです。


その弟子は、独立後、お金のことばかり話しているようでした。

利益、コスト、マージン、手数料、ロイヤリティ、権利・・・お金、お金、お金・・・


師匠としては、お金は大切だけれども、まずは、相手の健康や幸せを願う気持ちが大切だ、

そして感謝の気持ちを言い続けて欲しいと願っていただけに、、もの凄くショックでした。


私「スクールでは、どう言うお話しをされているのですか?」

彼女「スクールでは私の考えも話してはいるんですが・・・でも主に技術の話です」

私「なるほど、ご自分では、それを今どう感じていらっしゃいますか?」

彼女「理念や考え方も話していかないと・・・でも、そんな時間ないんです・・・」

私「お弟子さんに一番会得してもらいたいのは何ですか?」

彼女「勿論技術です」

私「理念については、補助的な役割なんですか?」

彼女「違います、理念と融合して事が私が教えているメソッドそのものです」

私「では、もう一度よく考えて答えて下さい。

  お弟子さんに会得してもらいたいのは何でしょうか?」

彼女「理念と技術を共に理解し提供出来るようになって欲しいのです」

私「それには何が必要なのでしょうか?」

彼女「カリキュラムの中でもっと理念を学ぶ時間が必要です。

  もう一度カリキュラムを見直します」

私「卒業以降では、如何でしょうか?のれん分けしているんですよね」

彼女「そうなんです。卒業以降のフォローアップも技術面ばかりに着目していました。

  もっと理念についても確認しなければいけないんです。

  今までの弟子が、ちゃんとこの理念を理解してくれていたので、安心しきっていました。

  色んな人がいるんです。思い込みで教えていてはダメなんです」


彼女は、全ての弟子が、自分や今までの弟子と同じではない、

色んな人がいるんだと言う事を再認識しました。


スクールなどでやや一方的気に技術だけを教えておられる所も多いかと思います。

しかし、技術だけではなく、その技術の本当の目的や、最初にそれを編み出した人の理念。

技術には必ずそう言う「想い」が込められています。


師匠、先生の立場の人は、弟子、生徒の立場に立つことで、

相手に会わせた教え方をしていきます。

同時に、自分も誰かの弟子であったのならば、自分が教えながら、

自分の師匠の立場にも立って師匠の想いを感じ考えながら、自分の弟子に伝える。


相手軸思考には、自分が関わる全ての人との双方向の気持ちのやりとりが必要なんですね。


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