新人店長は「ライバル」を意識しよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年01月09日 08:32




「なんですって!〇〇店は、もう、キャンペーン商品を100個も売ってるの?うちはまだ80個!だめじゃん!よ~し、今から挽回するわよ!負けるもんですか!!」

この店長は、何かにつけて同じチェーン店のライバル店に負けたくないとライバル心をむき出しにして燃えるのです。売上、キャンペーン、お客様満足度など、比較が出来るものならば全てにおいてその店に勝とうとします。

「店長。なぜ店長は、いつも〇〇店には負けないぞ!と燃えるんですか?」とスタッフが聴きました。
「あはは、実はね、〇〇店のB店長は、私と同期入社で、私と同じ時期に店長になったのよ。ライバルなの!で、かなり優秀なの。しかも美人!だから絶対に売上やキャンペーンでは負けたくないのよ!わかる?」と、顔は笑いながらも、眼は燃えているように答えました。

最近は、こう言うライバル心をむき出しにするタイプの店長は少なくなったように思いますが、スタッフと店長との信頼関係が深まってくると、この店長が発揮する「ライバル心」は、チームの結束や、スタッフの販売意欲に非常に効果的な影響を与えます。スタッフが、ライバルとの闘いに参戦してくれるのですからとても心強いですよね。

ただし、店長とスタッフの信頼関係が、まだ完全に構築できていない状態でこれをすると・・・・「そんなの店長の勝手でしょ。ひとりで盛り上がっていればいいんじゃあないですか。私たちには関係ないです。」何てことになりかねません。ここは、本当にライバルがいても、まずはスタッフが店長を信頼し、尊敬し、この店長のためにがんばろう!と言う雰囲気になるまで我慢しましょう。それまでは決してやってはいけません。

これをやっても良い段階をもう少し具体的に説明しましょう。それは、スタッフがこの店で働いていることで自分の成長を自覚し始めた段階です。つまり、もっと学びたい、良い事例を参考にしたい、そう言う主体的な学習意欲が出てきたときです。例えば、スタッフが休みの時に、競合店や自社の他店の様子を見に行き、参考ポイントを盗んで、いや学び取ってくるような行動を取るようになります。

「あの店の、店頭での呼び込みは、お声がけのタイミングが良かった。」
「あの試食販売員のセールストークの言い回しは非常に参考になる。」
「あの店は、客席にお子様用のこんな工夫をしていた。これは使える。」

こんな行動を取るようになります。これは、店のため、店長のために自分の時間を使い始めているという点から見ても、かなり意識が高まっている状態です。この状態になると、店舗としての「ライバル店」の設定が非常に効果的です。もちろんその店がなぜライバルなのか?と言う理由は明確に必要です。でも、それは「店長自身がライバル」というような単純な理由でも構わないのです。店長が好かれていればですけどね。

店がこのレベルになると、スタッフ同士の「ライバル心」を高めていくことも重要になってきます。こう言うレベルでのスタッフ同士のライバル心は、純粋にスタッフ自身のスキル向上に気持ちを持って行くことが出来るからです。ただし、スタッフが、評価や時給で満足するかどうかと言う初期段階でライバル心をたきつけると、単なる闘いやケンカになってしまうので要注意です。

さて、あなたにもきっと心の中でとても気になるライバルがいると思います。あなたが、スタッフから信頼される事が出来れば、そのライバルと戦うときに、超強力な仲間が一緒に戦ってくれるようになります。その為にも、日頃から手本になる行動を心がけていきたいですね。

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