「目的来店」のお客様を増やすと言うこと
お店に来店されるお客様は「目的来店」と「機会来店」に分けられます。
え?いきなり難しい話? すみませんm(- -)m
食事をしたり、買い物をしたりする時に、私達は、どの店にするかを考え、そして店を選びます。
その時に、自宅や勤め先にいる時から「今日は、○○へ行こう!」と決めて行くのが、「目的来店」
店の看板や店頭、または誘導看板や配られたチラシを見て「じゃあ、○○にしよう」と決めるのが「機会来店」
あらかじめ目的を持っているか、その場の何かのキッカケで決めるのかの違いです。
今日は、その「目的来店」についてのお話しです。
「目的」は人によっても状況によっても、刻々と変化します。
「時間がないから、早い、ところが良い」
「お金がないから、安い、ところが良い」
「美味しいものを食べたいから、うまい、ところが良い」
選択する基準は人によって違います。
さて、では、皆さんよくご存じの「マクドナルド」。
この機会来店ビジネスの王道を行く、このブランドの「目的来店」のお客様は、何%くらいなのかご存じですか?
なんと、郊外型のドライブスルーで、約35%、駅前のインストアでも15%もあるのです。
場所に左右され、店舗前の交通量(車)、通行量(人)の多さが出店の可否を決めるファーストフードビジネスですが、マクドナルドにおいては、「機会来店」のみに頼らず、常に「目的来店」のお客様を獲得しようと努力してるのです。
彼らの強さの秘密のひとつですね。
場所が良いからと言って、その立地だけでビジネスをしているわけではないのです。
では、どんなことをしているのでしょうか?
彼らは、多くの目的来店客の獲得策を行っていますがその根底にあるのが、
Fun place to go
と言う考え方です。
これは、「そこに行けば何か楽しいことがある」と言う意味です。
ハッピーセット、お誕生日会、店内見学と言うようなシステムだけではなく、働くスタッフが、お客様、特に子供達に「楽しんでもらいたい」という気持ちで仕事をしているのです。
だから、子供達に対する対応が違います。
ただ、ギブアウェイ(無料でプレゼントするおもちゃなど)を渡したり、風船を渡したりするのではなく、子供と目線を合わせ、子供言葉は使わず、大人言葉で「お客様」として、応対するのです。
子供にとっては、一人前扱いしてくれる、嬉しい楽しい場所となります。
だから、日曜日になると、子供達が「あの楽しい場所に行きたい!」とお父さんにせがむのです。
子供は楽しい場所を覚えています。
旅行でもそうです。
沖縄に行きたい。のではなく、「沖縄のホテルにいた、あの大きなオウムに会いに行きたい」という風に、楽しかった場所を基準に目的を考えるのです。
Fun place to go
「そこに行けば何か楽しいことがある」
食事を楽しみたい、お買い物を楽しみたい、空間や時間を楽しみたい、だから、そこに行きたいという目的が生まれるのです。
お客様にとって、ただ便利な場所にあるだけではなく、そこで過ごす時間を楽しめる、そんなお店作りをしていきたいですね。
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年07月03日
- 08:08
- コメント(4)
この記事へのコメント
ところで、マクドナルドの郊外型ドライブスルーの目的来店は35%!という数値とのことですが、それが高い数字なのか?というのが私にはイマイチよくわかりません。
他のマクドナルドの数字や、全く違った形態のお店の目的来店度などを教えてもらえると嬉しいし参考になります!
宜しくお願いします^^
確かに35%と言う数字だけでは、高いか低いか解りませんよね。
目的来店か機会来店かは、例えばレストランならば、ブランドと単価で分かれてきます。
単価の高いフレンチレストランならば、あらかじめ店を決めていくことが多いですが、ちょっとお腹が空いたので、まあどこでも良いからココのそば屋さんにしようか~という場合は、目に付いた所に入りますからね。フレンチレストランの場合、ほぼ全てが目的来店と言えるでしょうか。
私がいた、とんかつ新宿さぼてんのデリカだと路面店の目的来店は60%と高く、同じさぼてんでもデパートやスーパーにある場合の目的来店は30%程度になります。場所によって違うんですね。この場合は目的来店が多いと言うよりは、場所が良いので機会来店が増えていると言うことです。
マクドナルドは、価格的には安くて場所も便利な所にありますので、機会来店しかいないようなイメージがありますが、それでも、マクドナルドがいい、と思って来店される方がたくさんいる、そう言うブランドなのですね。
答えになっているでしょうか??
目的来店機会来店については、引き続きブログに書いて参ります。
是非またご購読下さいませ。ありがとうございました。
目的来店の数値に関しては、業種や立地によって変わるということですね!
ありがとうございました。とても参考になりました!
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