目的を理解してトレーニングしよう
「練習かきついと感じたらどうすればいいでしょうか?」
「その練習の目的を理解しろ。目的が解ればきついなんて思わなくなる。」
松岡修造さんの言葉でした。
仕事にせよ、スポーツにせよ、受験にせよ、本番で良い成績、良い成果を出すには、準備や練習が不可欠です。
しかし、時としてその練習や準備や勉強が、きつくしんどく感じられ、やりたくなくなることがあります。
でも、それが何の為なのか?
目的は何か?
を理解すれば、むしろもっとやりたくなる物だ。
と、松岡修造さんは言っているのです。
まさしくその通りだと、私も思います。
経営者や、上司や、教師や、コーチは、この「目的」を部下に、生徒に、選手に正しく伝えているのでしょうか?
もしも、伝えているつもりならば、確認をしてみて下さい。
「あなたは、何の為に、この練習をやっているのですか?」
「あなたは、この練習について、どんな目的を持っていますか?」
もしも、相手が目的を理解していなさそうだったら・・・
決して、すぐに答えを教えてはいけません。
多くの指導者は、ここで、目的を伝えてしまいます。
そうすると、相手は、理解するしないにかかわらず、それを答えれば上司やコーチが喜んでくれる、そう理解します。
「本来の目的」ではなく「どう言えば上司が喜んでくれるか」を理解してしまうのです。
こうなると、ちょっとやっかいです。
先ほどの質問レベルでは、もう「本来の目的」を理解しているかどうかが解らなくなるのです。
「本来の目的」は、「自分が目指しているゴールに到達する為に、今の自分との差を埋める為に、スキルや知識や経験を増やす。」
これのはずです。
この基本事項を、自分の心の中から絞り出すのと、上司やコーチから教えられるのとは全然違うのです。
これは、教えなくても、生徒や選手の中に必ずあるものです。
「きつい」「しんどい」「もうやめたい」「なまけたい」「面倒くさい」「面白くない」
こう言う気持ちが、その自分の中にある「やる気」に覆い被さって邪魔をしているだけです。
この邪魔者を取り除くのは、自分自身でなくてはなりません。
上司、教師、コーチが取り除いて上げてはいけないのです。
自分で取り除かない限り、再び覆い被さってくるからです。
この邪魔者は、他人には絶対に取り除けません。
説教やスパルタでは出来ないのです。
何度言って聞かせても出来ないのです。
やって上げて、一見うまく行っているように見えるのは、短期的な自己満足に過ぎません。
上司やコーチがするべきなのは、自分の中か~ら引き出させる為の、手助けだけです。
手助けとは「問いかけ」です。
自問自答やセルフコーチングも効果がありますが、より効果があるのが、サポーターからの「問いかけ」です。
サポーターとは、上司、コーチ、教師、あなたです。
行うのは、あくまで、問いかけです。
アドバイスでも、答えを教えるのでもありません。
「本来の目的」を理解する。
今、部下や、選手や、後輩が、取り組んでいること。
彼ら、彼女らが、これからやろうとしていること。
是非とも、「何の為に」「どう言う効果を目指して」やっているのか?
「問いかけ」をしてみましょう。
きっと、もっと、はっきりと、動きが良くなるはずですよ。
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年08月20日
- 08:14
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