「相手軸思考発見」②お客様の決定プロセスを聞こう
「お客様は本当に喜んでいるのでしょうか?」これが分かるようなアンケートを採りたいのです。
先日、あるチェーン店の営業推進部長から、こう言う相談を受けました。
私は、「今はどんなアンケートを採られているのでしょうか?」と聞きました。
部長は、「味や量や価格についての5段階評価」のアンケートをしています。
私は「そのアンケートで分かったことは、何か改善の為の作戦に使えましたか?」と質問をしました。
「そこなんです。5段階評価の4が多いのは嬉しいのですが、それだけではどうしたらいいのか分からないのです。」
一般のアンケートの多くは、その本来の目的を見失いながら、何となく採っているケースが少なくありません。
そう言う企業に、アンケートの目的は何ですか?とお聞きすると、
「お客様の満足度を把握する為」「自分達の施策が受け入れられているのかどうか、を知る為」と答えて下さいます。
満足度を測定することも、施策の評価をお聞きすることも、大切なことですから否定はするつもりはないのですが、
アンケートの本来の目的は、「売上を上げる為の判断材料となるデータの収集」なのではないのでしょうか?
満足度調査で、店長や販売促進担当者の業績評価をしたいのならば、5段階評価でも良いでしょう。
しかし、具体的な施策に適用したいのならば、そう言う聞き方では、欲しいデータは集まりません。
と言うか、そうやって採ったデータは、「解釈が難しい」のです。
解釈が難しい、どうにでも解釈出来るので、施策、作戦に応用しづらいのです。
では、何をお聞きすればよいのでしょうか?
それは、「お客様の決定プロセス」です。
ご来店のキッカケから、商品選択の決め手、再来店への期待ポイント、と言う、お客様とお店のとの間を結びつける、接点が何であるのかをお聞きするのです。
「お客様に来て欲しい」ならば、今回は何がキッカケで来て下さったのか?
「この商品を買って欲しい」のならば、今回お買いあげになった商品の買う決め手は何だったのでしょうか?
こう言うことをお聞きしなければ、次の作戦が出てこないのです。
お客様に来て頂くには、何を見て、どこで聞いて、この店を知ったのか?
他の店ではなく、この店を選んだ理由は何なんだろうか?
これが解れば、そのポイントにパワーを集中すればよいのです。
さらに、仮にそれが新聞折込のチラシだったら、こんどは、
チラシの何が決め手になったのか?
デザイン?写真?キャッチコピー?
それをお聞きするのです。
そうすると、次回のチラシから、もっとそこを活かすように作ればよいのです。
相手の立場に立つには、相手のことをよく知って、考えて、仮説を立てます。
そして、その仮説を相手に確かめるのです。
これをしないと、独りよがり、思い込み、自分勝手、になってしまします。
最後に、仮説を相手に確認をする。
これが「お客様アンケート」の真の目的です。
さあ、あなたが今やっている「お客様アンケート」を、もう一度、真の目的から見直して見ては如何でしょうか?
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年11月30日
- 06:26
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