店長が「観る」のは「ひと」だけではありません
「なんだか最近、この店の植栽管理レベルが急低下しているなあ~」
私が、マクドナルドのスーパーバイザーをしていたときに、店舗訪問(巡回とか臨店とかストアツアーとか言うものです)をすると必ず確認していたものがあります。
店舗内のグリーン(観葉植物)の葉っぱのホコリ、枯れた葉の除去、外回りの植栽周辺の雑草、空調機周りのホコリなどです。もちろん、他にもたくさんのチェックポイントがありますが、これらが汚れたまま放置されているようだと、店長が疲れているか、サボっているのかのどちらかです。
上記のチェックポイントは、「簡単に視野に入る範囲で掃除が簡単なポイント」から「ちょっと視野に入りにくくて掃除が面倒なポイント」まで段階的に分かれています。
これらが、店長が直接指示しなくてもスタッフが代わりに気がついて主体的に掃除をするようになっていれば、店舗レベルとしてはかなり高い所にあります。しかし、店長が常に細かいところまで指示しないとスタッフが動かないレベルだと店長の調子次第で様子が変わります。つまり、仕組み作りが上手く行っていない店で、店長が疲れていたり、サボっていたりして指示が不十分だと、もうそこら中がホコリだらけになるのです。これだけでも、「この店には根の深い問題があるな」とセンサーに反応するのです。これが「観察」のもう一つのポイントです。
店舗には成長の段階があります。これは、グランドオープンの店だととても良くわかります。
でも、オープンから数年たった店でも同じことなのです。新しい店長が着任したら、3ヶ月で前任店長から現在の店長に影響力は移行します。良きにつけ悪しきにつけ・・・ね。
店舗の成長段階の最初は、「店長がしゃかりきになって表面化する問題点を処理する段階」
つまり、汚れたら掃除をする!と言ったレベルですね。
人も問題だと「いつの間にかバイトが辞めていて、いつも補充のための募集が行われている」という状況です。
第2段階に移ると、「問題の発生を大きくなる前に察知する仕組みを作る。しかし、それは店長が主導している段階」
つまり、毎日誰がどこを掃除するのか、を店長が決めてビシビシ指示をしている状態です。
人の問題だと、面談やミーティングが店長主導で行われているレベルですね。
第3段階になると、「仕組みをスタッフが管理出来るようになる。問題点が発生すると、仕組みの見直しをスタッフが主体的に改善出来るという段階」です。かなりレベルが高いですね。
つまり、掃除をしたレベルが基準を維持しているかをスタッフが自主管理出来る状態です。もしも、うまく機能しないで汚れが放置されたりすると、仕組みの見直しを自分達で検討するレベルです。
人の問題だと、スタッフ同士で、悩みを持つスタッフをフォローアップ出来るレベルですね。
第3段階は、一見、第2段階よりもレベルが低下したように見えるのですが、このレベルを構築出来る店長は、かなり出来る店長なのです。「権限委譲」をするには、かなりの勇気と信用が必要ですからね。
世の中には、これよりももっと上のレベルを行く凄い店もありますが、まずは、この第3段階に持って行くことが先決です。「観察」とは、店長があらかじめこの第3段階に向かう為に、今どう言う状況なのかを冷静に判断するための行動なのです。
さあて、あなたの店は、どのレベルですか?
まさか・・・・今日も自分がしゃかりきになって叫んでいるんじゃあないでしょうね???
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年09月21日
- 10:20
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