新人店長は「先に話して」はならない
「私は、こう思うんだけれど、あなたはどう思う?」
イエス・ノーで答えられる「クローズドクエスチョン」では無く、相手の考えを引き出す「オープンクエスチョン」を使うようにしましょう。とよく言われます。ところが、このように、まず自分の意見をさんざん言ってから、さあ、あなたの考えを聴かせて!と、ここでオープンクエスチョンを使う上司がいます。(ご本人は、「私は部下の意見を引き出す質問をしているのよ!」とご満悦です(笑))
部下が上司に対して、自分がどう考えているのかを話した後に、上司の考えを聴きたいと言うときは、これでも構いません。と言うか、むしろこの方が良いのです。自分の意見を上司にぶつけるのですから、とても大切なことです。しかし、上司が部下にこの方法を使ってはいけません。
その理由は、部下より先に上司が自分の意見を言ってから部下に意見を求めると、ほとんどの場合、部下は「はい、私もそう思います。」と無条件に同意をします。なかには、自分の意見を堂々と言う部下もいますが極めてまれです。また、普段からオープンドアの上司の場合は、部下は自分の意見を言えるでしょう。しかし、この割合も極めて少ないのです。と言うか、そう言うオープンドアな上司は、そもそも先に自分の意見を言わないのです。
先に意見を言う上司は、
1)「部下が自分の意見と違うわけが無い」と思っている
2)「部下の本音(反論など)なんか聴きたくない」と思っている
3)「こういう言い方をして部下を従わせよう」と思っている
の3つの理由のうちのどれかにほぼ当てはまります。
その割合は、ほとんどは1)で、「思っている」と言うよりは、「思い込んで」います。さらに2)を無意識で思っています。普段から良いことを言っている自分に反論なんか来るわけが無いし、来たら悲しいし、そんな聞きわけのない部下であって欲しくないし・・・・とかなり自分本位で考えておられます。3)の上司は、かなり恐いですよ。こういう言い方をして部下の自由な意見を封じ込めようと意図的に先に意見を言っている上司です。部下心理を良くわかっていてこの方法を使うので恐い方です。でも、こういう上司も結構おられます。
あなたが、部下から信頼される上司・店長になって行きたいと思っているのならば、このどれにも当てはまってはいけません。つまり、
1)部下は、自分とは違う意見を持っている。
2)反論を含めて、その部下の意見を聴きたい。聴くからこそ、自分も成長出来る。
3)部下を自分の考えで説得させるのでは無く、お互いに納得出来る一番良い方法を考える。
このように考えて行けば良いのです。これを実現させるには、意見は部下が先。あなたは、部下が聴きたいと言ったときだけ自分の意見を伝える。そういう風にすれば良いのです。部下・スタッフ・パート・アルバイトは、きっとあなたが自分の意見を聴き、それに基づいて次の行動を決めたんだと嬉しく、誇りに思えるようになるでしょう。お互いの信頼関係が更に高まる瞬間ですね。
自分が先に意見を言わずに、部下に先に言わせるようにすれば、わざわざ説得しなくても、そのままで良い場合もあるし、もっと鋭い方法が見つかるかも知れません。是非とも、心得ておいて欲しいポイントです!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年11月03日
- 12:02
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