新人店長は「あなたが必要だ」とはっきりと言おう
「あなたはうちの重要な戦力としてどうしても必要です。これからもしっかりと貢献をして頂きたいのです。」
プロ野球の契約更改の話題が新聞を賑わせる季節ですね。大活躍した選手が、高額年棒で更改したという話題もあれば、戦力外通告をされて、自由契約とか、引退とかと言う寂しい話題もまた少なくないのがこの季節です。
しかし、中には明らかにコミュニケーションの間違いが原因で他球団に移籍をしてしまうような選手もいるようですね。その多くは、「あなたはうちの重要な戦力として必要である」と言うことを、言葉と評価と報酬で評価していないことが背景にあるようです。
実は、これと全く同じ事が店舗の現場でも起こっています。
私が店長をしていた、いまから30年ほど前のある寒い日でした。昨日まで元気に仕事をしていたアルバイトスタッフが、突然、「店長、辞めさせて頂きます。」と言いに来たのです。彼女は私の右腕としてアルバイトを仕切っていた非常に優秀なアルバイトリーダーでした。
「え?」
私は、一瞬何を言っているのかわかりませんでした。「なんで?」「どうして?」「なにがあったの?」・・・・・私の頭の中はパニックになっていました。
私は彼女に「なぜ辞めたいのか?」と聴きました。彼女の口から出た言葉は、私が全く予想もしていない理由でした。彼女は・・・「私は、この店に必要とされていないんです。私なんかいなくてもこの店は大丈夫なんです。だからもう辞めます。」再び、私は意味がわからなくなり、大混乱・・・・
私は、「そんなことは無い。あなたほど重要なスタッフは他にはいない。」と伝えましたが、時すでに遅し・・・彼女は、その日で店を去って行きました。
原因は、私にありました。
私がそれを知ったのは、しばらくして彼女の友人が私にその時の心情をこっそりと教えてくれたからでした。当時私は、彼女が、毎日毎日非常に高いレベルの仕事をしていたことに対し、感謝し、評価していました。しかし、それは、私の心の中でのこと。彼女には、それを伝えていませんでした。いつも一緒に仕事をしているので、そんなことはもう言わなくてもわかっているだろうと思っていたのです。いや、正確に言うとそんなこともわざわざ思わないくらい、彼女が私の店で高いレベルの仕事を続けるのは当たり前のような気になっていたのです。
しかし、彼女は、私に「言葉で認められたい」「言葉で必要とされたい」と思っていたのでした。ダメ店長の私は全くそのことに気づいていませんでした。その為、彼女には仕事上の高度な要求はするものの、感謝も信頼も必要とする言葉も全くかけていなかったのです。
よく恋愛ドラマなどで「愛しているって言葉で言ってくれないとわからない」というセリフが出てきますが、私は、ただの演出上のセリフのようにしか思っていませんでした。だって、私生活でそんなこと言われたこと無いですからね~(笑;)
でも、ひとはやはり、「言葉」や「態度」で明確に「信頼」と「評価」と「必要」を伝えられたいのです。あなたは、自分の店のスタッフにたくさんの感謝をしていると思います。それは、「言葉」にして伝えていますか?そして彼らに「あなたが必要だ」と伝えていますか?もしも、伝えていなかったら、今日伝えて下さい。手遅れにならない内にね。
ちなみに、これって「女性特有の心理」ではありません。男だって言ってくれなきゃあ~わからないんですからね!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年11月27日
- 10:41
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