そうだ「お店の健康診断」をしよう:その63ライバル店の販売促進策を調査しよう
第6章:プロモーションの健康状態を調べよう
⑮ライバル店の販売促進策を調査しよう
「駅前のロッテリアは、今日から開店五周年のキャンペーンをやっているんだね。」
20数年前、私が、マクドナルドのスーパーバイザーをしていたときのことでした。
その日、私は、担当店舗の巡回(臨店)の為に、その店の最寄りの駅で電車を降りました。そこには、改札から出た真正面のところに競合であるロッテリアがありました。その日、その店では、店員がハッピを着てのぼりを掲げ、大きな声で呼び込みをしていたのです。彼らは、開店五周年記念と称したキャンペーンをしていたのです。
私はその様子を見ながら、ふた筋先にある担当の店まで歩き、早速、店にいた店長に冒頭に様に話したのです。ところが、店長の反応は、私を愕然とさせるものでした。
「え?そうなんですか?いや~ロッテリアの前はいつも通るんですが、開店間に通るので、今日からキャンペーンというのは知らなかったです~」
まあ、私の指導不足と言えばそれまでなのですが、それにしても近隣の競合店の販売促進策に気がついていないのは、間違いなくイエローカード!その日は、一日中説教の日となりました。
さて、ではこのようなボケた店長は、彼だけなのでしょうか?
いえいえそうではありません。彼のように、自店舗しか見ず、近隣の競合店の様子を全然知らない店長はけっこうたくさんいるのです。
競合店とは、自分の店の売上げにマイナスのインパクト(影響)を与える店のことです。
その店があることで、自店舗の売上げが少なくなっているのです。そのインパクトは、競合店ががんばればがんばるほど大きくなります。さらに、その競合店が、自店舗よりも良い立地にある場合は、更にその脅威度はアップするのです。自店舗の方が有利な条件、立地ならばいざ知らず、不利な状況にもかかわらず、「敵を知らない・・・」これは、もう戦いに敗れることを容認しているとしか思えません。
一方で、「売上げを伸ばし続ける店」「競合店に負けない店」は、ビックリするほど「競合店」の情報をリアルタイムで適確に把握しています。
現在連載中のブログのメインテーマである「お店の健康診断」では、自分の店の「健康状態」つまり「店舗力」を診断をするのですが、「競合店に負けない店」の店長は、この「診断書」とほぼ同じ項目について、競合店を調査し診断をしているのです。
「彼らの立地は自分達とどう違うのか?」「彼らの商品力はどうか?」「販売力は?」「衛生のレベルは?」「どんな人材育成の仕組みがあるのか?」「販促策は何か?」さらには、「商圏内の認知度は自店舗と比較してどうなのか?」などなど・・・かなり細かく調査し診断をしています。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
有名な孫子の兵法の中の一説ですが、「競合店に負けない店長」は、己と同様に敵のことをしっかりと把握しています。ダメな店長は、敵のことはまったく把握していません。この差が売上げに繋がっているのです。
もちろん「敵を知る」だけでは戦いには勝てません。
しかし、「敵を知れ」ば、戦い方をより詳細に決めることが出来ます。
彼らの「弱み」を的確につかめば、そこを突くことが出来るのです。
彼らの「強み」を知れば、それに対抗する手段を具体的に立てることが出来るのです。
販促策で言えば、彼らのターゲットを分析するだけでも、かなり貴重な情報となります。
繰り返します。
「競合店とは、自店舗の売上げにマイナスのインパクトを与える店」のことを言います。
極論すれば、彼らがいなければ、あなたの店は「商圏を独占できる」のです。
これ以上の勝利はありませんよね。
さあ、あなたの近くのあの店・・・今日は何をしていますか?
ちなみに、私は店長時代、スタッフを競合店にスパイとして潜り込ませておりました。ナイショですけどね。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年10月20日
- 05:33
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