「あのね～うちには99歳のおじいちゃんがいるのよ～そのおじいちゃんがね～この間玄関で転んでね～怪我したの～玄関ってちょっと段差があるでしょ～つまずいたのよね～」
この日のランチは、久しぶりに三鷹駅の南口徒歩3分にある大戸屋でいただきました。
12時頃はきっと満席だと思ったので、時間をずらして13時に覗いてみたのですが、それでも客席はまだ半分以上は埋まっているという状態。
すごいですね。
でも、この大戸屋は、けっして「プレイス」的にはポイントが高いわけではありません。
駅前のメインストリートにあると言う点は良いのですが、店は2階です。
その為、入口は狭く目立たず、1階には小さな看板とショーケースがあるだけ。
にもかかわらず、大繁盛しているのです。
不思議ですよね。
と言う事で、今日と明日は、この大戸屋の繁盛の秘訣を松下目線でお話ししましょう。
ご存じの通り、大戸屋が繁盛している一番の理由は、何と言っても「味」と「価格」です。
決して作り置きをせずに、全てのメニューを一から作っているので提供に時間がかかるという「問題点」はあるのですが、その料理の味は、お母さんが作ってくれる温かい家庭料理並に大きな感動を与えてくれます。
そして、その料理が、割とリーズナブルな価格で提供されているのです。
もちろん、低価格ファミレスに比べるとやや高めかも知れませんが、一般のレストランと比べるとずいぶんと安く美味しい手作りの料理を提供してくれています。
安くて美味い！なので、飲食店としては、もうこれだけで、場所が多少悪くても、それはたいした問題ではないということでしょうね。
しかし、ここの大戸屋の繁盛の秘訣は、それだけではありません。
それは、、、「料理以上にあたたかい接客」なのです。
そのあたたかい接客をこの店で率先垂範しているのが、ベテランホールスタッフのＡさん。
そのＡさんの接客が、この店の繁盛の秘訣のひとつなのです。
でも、彼女の接客って、高級和食レストランのような懇切丁寧な接客でも無ければ、スタバのようなフレンドリーな接客というわけでもありません。
もちろん、動きの速さ、気づきの早さなどは、かなりのレベルです。と言っても、スピード優先のがさつな接客ではありません。そこは、きちんときっちりしています。つまり、基本はきちんとしていると言う事です。
でも、それだけでは無いのです。
実は、彼女の凄さは、「お客様の話をキチンと聴く姿勢」なのです。
私が伺った時間帯は、13時過ぎとは言え、まだまだ半分以上の席は埋まっています。
しかし、そんな中で、彼女は、自分に話しかけてきた常連のおばあちゃんの話を、ちゃんと「しゃがんで目線を合わせてうなずきながら聴いている」のです。
通常、忙しい時間帯にそんなことをしていたら、他のお客様に迷惑を掛けてしまいます。
しかし、彼女は、その間にも料理の提供やオーダー受け、お冷ややお茶の差し替えもちゃんとこなしているのです。
つまり、話の途中でも料理が出来ると、うまくその仕事を行い、それが終わるとまたおばあちゃんのところに戻って話を聴いているのです。
普通は、いくらお客様が話しかけてきても、一度席を離れてしまうと、もう一度話を聴きに戻る事ってほぼありません。しかし、彼女は、戻ってきます。しかも、ごく自然に、話の続きを聴いているのです。
最初は、そのおばあちゃんが、親しい友人か何かで、仕事中にもかかわらず客席で無駄話をしているのかと思っていたのですが、話の内容や、他のお客様にも同じように接しているところを見ると、それが彼女の「接客」なのだということがわかりました。
この姿勢が、特に、たくさんのシニア層に受けているのでしょう。
13時過ぎても満席に近いのはそれが理由なんでしょうね。
忙しいお店でそう言うことが出来る、大戸屋三鷹南口店のベテランスタッフ。
いいね～！
※大戸屋の公式ホームページはこちら
http://www.ootoya.com/
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