店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「聴く・・・傾聴する」その4
「いくら観察しても、まだスタッフに秘められたやる気に確信が持てないときは、かなり謙虚な気持ちがないとと相手の話を最後まで聴くことが出来ないんだ。だから、そんなときは、この3つの謙虚な心になるルールを強制的に自分に課して無理矢理実行するのさ!まあ、こうでもしないと謙虚な心って意識出来ないないからね」
出来る店長は、そう言いながら、ホワイトボードにその「3つの謙虚な心」を書き始めました。
1つめの謙虚心・・・相手に関心を持つ
2つめの謙虚心・・・相手を尊重する
3つめの謙虚心・・・相手から学ぼうと思う
「これは、さっきの9つの禁止事項のベースになる考え方なんだ。意味は一緒だよ。特に6つの禁止事項のうちの5と6は、このルールを守らないと絶対に出来ないんだ」
「はい、9つの禁止事項の1から4については、なんとか形から入れそうなんですが、5と6は、自分の心との戦いですよね」
「その通り!僕たちは、相手が話し始めると必ず頭の中で『次に自分が話すことを考え始める』んだ」
「はい・・・もうめまぐるしく考えています。そして、それが貯まってきてあふれ出したらすぐにしゃべりたくなってしまいます」
若き店長のような感覚は誰にでもあるのではないでしょうか?
相手が上司でも部下でも同僚でも家族でも同じです。
相手の話を最後まで聴かないで「でもね・・・」「ちがう!」「そうそう私もね~」と、すぐに自分のところに主導権を持って来たくなるのです。
相手が上司の場合は、「言い訳け」を考えます。
相手が部下の場合は、「教えてあげる」気持ちになります。
相手が同僚の場合は、「私も同じ」という気持ちなのです。
おかしいですよね?今は相手が話をしているのです。
主導権は相手にあるのです。
にもかかわらず、主導権を自分のところに持って来たくなるのです。
上司に対しての言い訳については、主導権と言うよりも「自己防衛」的な意識でしょうけどね。
どちらにしても「自分本位」「自分勝手」な気持ちであることに違いはありません。
出来る店長は、この自分本位の気持ちを、相手軸に移していくために「3つのルール」を設けたのです。
「まあ、相手が誰であっても、人間は面白いからね~そういう人間的な興味でも良いし。スタッフを育てたい、成長して欲しいと言う想いからでも良いし、ゲームのキャラクターの攻略みたいに考えてみても良いんだよ。興味の持ち方は人それぞれでも良いから、相手を面白いと思えば良いのさ。そんな興味深いひとが話していることを、否定してしまったら、そこから先の話が聴けなくなるだろ?もったいないよね。学べないしね。つまるところ、謙虚な気持ちを持って、相手を尊重することから『聴く』というスキルは完成されていくんだよ。まあ、この『謙虚さ』も一種のスタンスかな」
出来る店長は、ニコニコしながら話してくれました。
そして、次のように付け加えたのです。
「実は、この謙虚さがないと、この3つと反対のことが起きるんだよ。これを傲慢な心と言うんだ」
1つめの傲慢心・・・相手には何の関心もない
2つめの傲慢心・・・相手の言う事は全部間違い
3つめの傲慢心・・・相手は何も知らないから俺が教えてやろう
若き店長は、ホワイトボードに書かれた「3つの傲慢心」を見ながらボソッとつぶやきました。
「うう・・・胸が痛い・・・」
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年06月25日
- 05:47
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