店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「誉める・・・称賛する」その7
「やはり具体的に誉められるとうれしいですよね。だから、他のところももっと誉められたいという気持ちがわいてきます。それってエネルギーですねきっと」
若き店長は、先輩である出来る店長に、素直な自分の気持ちを伝えました。
「まあ、漠然と誉めるっていうのが全然ダメと言うではないけれど、部下の成長を願うならば、やはり『具体的』であることがとても重要だよね。ただなんとなく抽象的に誉めるのとは効果が何百倍も違うね」
店長が部下であるスタッフを「観察し」「聴き」「問う」のは、具体的に「認める」「誉める」のためです。
この基本的な「観る」「聴く」「問う」をしないままに、「誉めること」だけをしてしまうので、抽象的で漠然とした「誉め言葉」になります。そのせいで、状況によっては、わざとらしく、下手をするとただの「おべんちゃら」を言っているように見えたり聞こえたり感じたりしてしまうのです。
「軽い」「薄い」「浅い」誉め方をすると、相手は「何か裏がありそう」と思ってしまう嫌な確率がアップします。
普段誉めていないのに、急に誉めると、周りで観ている他のスタッフ達にも「きっと何かある」と勘ぐってしまうのです。
なぜそんなことになってしまうのでしょうか?
なぜならば、そこには感謝や感動や成長を願い気持ちよりも「誉めなくてはならない」とか「誉めて気分を上げさせよう」という下心の方が大きく出てしまうからです。
仮に「そんな下心なんてない!」というのが本心だとしても、周りにはそうは映らないのです。
これでは、誉めれば誉めるほど逆効果になってしまいます。
そう言う浅いレベルで誉められても、誉められた側はしかたなく「ありがとうございます」くらいしか言い様がありません。
「裏がありますね」なんて聴ける人は、1000人にひとりくらいしかいないのです。
999人は、表面上では喜んでも、なんだかスッキリしない気分が残るものなのです。
本心で、部下の成長を願い、その行動を称賛したいのならば、まずはしっかりと観察することが大切です。
そうしないと、本当の変化は見えないからです。
そして、観察によって発見したポイントを細かく具体的に「何がどのように良かったか」と誉めるのです。すると、誉められた本人は、そのポイントに対して自分も課題であると認識しているので、その成長を認められたことに対して素直にうれしいと感じるものなのです。
本人が、その変化や成長に対して自信が無かったり、自分で疑いを持っていたりしているのならば、なおさら上司からの高い評価はうれしいものなのです。
もう一度言いますね。
上司である店長は、軽い挨拶程度の「誉め言葉」で安心してはいけません。
上司である店長のミッションは、部下であるスタッフのやる気を引き出し火を付けることです。
それには、「本人が課題として意識しているポイント」について、その変化、進化、成長を具体的に見つけて誉めることが必須なのです。
そうすれば、自信が無いスタッフでも、すぐに裏を勘ぐるスタッフでも、店長の真剣さ、本気さが伝わり「あ、店長は私のことをしっかり見てくれている。本気で、私を育てようとしているんだ」と、信頼を寄せるようになるのです。
それが、尊敬につながるのです。
さあ、あなたも、スタッフの今日の変化をしっかり見つけて、そこを誉めてあげましょう!
きっと、いつもよりも笑顔のボリュームが大幅にアップするはずですよ!
いえ、必ずアップします!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年08月04日
- 08:22
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