店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「伝える・・・伝達する」その4
「伝えたことが、伝わったかどうかを確認しない上司って多いんだよ」
若き店長は、出来る店長から、部下に「伝える」ときに「相手軸」に立つことが大切だと言う事を学びました。
しかし、その次の言葉が衝撃的でした。
せっかく伝えても「伝わったかどうか」を確認しない上司が多いと言うのです。
「君はどうかな?」
出来る店長は若き店長に尋ねました。
「確かに、『観る』『聴く』『問う』の中でも『どのように理解したかを確認する』ことって大切だとは教わりましたが、それをいつもいつもやっているわけではありません」
「何で確認しないんだろうね?」
「面倒くさいとか、理解していなかったら嫌だなとか、言ったから普通わかるでしょとか、いちいち確認するとうるさがられるかな・・・とかですね」
「そうだね。いちいち確認するって面倒なんだよね。ちゃんと伝わっていなかったら、もう一度言わなくちゃならないからね。でもさ・・・」
「はい、確認しないともっと面倒なことになるんです」
「そう、その通り!」
「スタッフとのコミュニケーションを円滑にすることって、それをないがしろにしたときに起こる問題点の後始末に比べたら、もう何百分の一くらいの面倒レベルなんだよね。この『確認』は、一種の投資なんだ。そこにかかる労力や時間は『小さな投資』なのに、多くの店長はその『投資効果』を考えずに、面倒な労力・時間と言う『コスト』で考えてしまう。『コスト』だから削減しようとする。ビジネスってみんな同じなんだよな」
「はい、ついつい目の前の『コスト』だけに眼が行きますよね。反省することが多いです」
部下であるスタッフが、誤解なく理解し、より深くその目的や方法に納得できるように伝えるには、「相手軸」に立ち、彼らがどのように受け止めるかを想像しなくてはなりません。
しかし、その「相手軸」は、あくまでも「想像」です。
ビジネス的に言うと「仮説」です。
「仮説」は検証しなければ、成果として認められません。
店長や上司は、部下の受け取り方を「仮説」(想像)し、それを元に伝え、そして「検証」(確認)することで、より部下への理解を深めて行きます。
それが、そのまま上司に対する「信頼と敬意」・・・つまり尊敬の念へと繋がって行くのです。
「確認方法について、ひとつ効果的な技を教えてあげよう」
「え?何ですか?知りたいです!」
「それはね、スタッフ同士で『店長が伝えたこと』をどのように理解したかを話し合わせるんだ。スタッフが10人いたら10通りの解釈はあるけれど、その10通りをお互いに混ぜ合わせて行けば、不足や誤解や新たな視点などが混じり合って、より深く理解出来る様になるんだ。そして、そうすることで『店長に押しつけられた考え』ではなく、自分たちで考えた考えというレベルになるんだ」
「つまり、腑に落ちるという奴ですか?」
「そう言うこと。それに、全員がお互いにお互いの考え方を共有することで、スタッフ同士がフォローやサポートをしやすくなるんだ。なかなか効果的な方法だよ。オススメです」
人それぞれに解釈の仕方には特徴があります。
ポジティブが良いとは限らないのです。
もしかしたら、脳天気で危機管理が出来ていないかも知れないですものね。
逆に、ネガティブが悪いとも限りません。
もしかしたら、慎重であることが大きな危機を回避してくれるかも知れないのです。
大切なことは、それぞれの解釈の癖や傾向を把握しておくことなのです。
そこがわかればあなたも「出来る店長」ですよ!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年08月19日
- 04:34
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