「相手が聴きたくないと思っていたら、いくら言い伝え方をしてもダメですよね・・・相手が思わず聴きたくなるような伝え方って、どうすれば出来るんでしょうか？」
若き店長は、出来る店長から、伝えるための「相手軸コミュニケーション」を学びました。
しかし、彼の頭には、「結局、相手が『聴きたくない』と思っていたら効果的な伝え方は行かせないんじゃあないか？」と言う疑問がわいてきたのです。
「イイ質問だね。『相手が思わず聴きたくなる』これが、コミュニケーションにおいて、伝える側が最も力を入れるべき所なんだ」
「そうですよね。でも、どうすれば良いのかが分かりません。色々な聴き手がいますからね。それぞれにあわせた効果的な方法で伝えたつもりでも、相手の状況がまたそれぞれ違いますよね。明らかに最初から聴く気が無い相手もいるんです」
「そうだね。聴き手にもそれぞれに違った状況や都合があるからね。忙しくて時間が無いと考えているときに、突然店長から話を聴かされても、耳に入らないよね」
「はい、他のことに収集していたも同じです。本や新聞を読んでいるときに、不意に声をかけられて話をされても、頭が切り換えられなくって、結局全然聴いていなくって・・・よく怒られます」
「僕も良くある(笑)」
「では、そんな色々な事情や感情を抱えたスタッフに対して、どのようにして伝えれば伝わるのだろうか？」
出来る店長はそう言いながらいつもの様にホワイトボードになにやら書き始めました。
A）接点を突いて興味・関心を起こさせる
B）虚を突いて思考を停止させリセットさせる
「あまり聴く気が無い相手の気持ちをつかむには、話し始めの『つかみ』が重要なんだ。この『つかみ』で『え？』とか『お！』とか『わ！』とか思わせないと、その後の話を聴くためのスイッチは入らないんだよね」
「そのスイッチを入れるポイントが、今ホワイトボードに書かれたものですか？」
「そう。その、基本のひとつが、このAなんだ。相手が話を聴きたくなるには『興味・関心』を持たせることが必須なのはなんとなくわかるよね。では、何で興味関心を持たせるかというと、それが『接点』なんだ」
「『接点』って、『共通点』のことですか？」
「完全に『共通』していなくても、ちょっと似ていたり、関連がありそうだったり、もしかしたら同じかな？と言うレベルでも良いんだ。自分の何かにほんの少しでも触れるようなこと、それが『接点』なんだよ。優秀な営業マンや、コーチはここから相手に近寄り、寄り添い、包み込むんだ」
「う～ん、それは、この間テレビで売れっ子ホステスさんが、同じようなことを言っていました」
「あはは、ナンパの上手なお兄ちゃんも同じだよ(笑)」
「なるほど。それが『接点を突く』と言う奴ですね」
「そういうこと。で、もう一つが『虚を突く』という方法だね」
「これって、ビックリさせると言う事ですか？」
「そう、まあ、映画やドラマや小説やアニメやコンサートなどの一番最初のシーンだね。バンッと暗くなってから始まったり、いきなり静かになったり、逆に大きな音が鳴ったり・・・つまり不意打ちをするのさ」
「まあ、確かに、研修やセミナーでそれをする先生もいますもんね。」
「そうやって、一度リセットをさせてから、ゆっくりと本題に入るんだ。まあ、普通は、Aがオススメ。Bは、しょっちゅうやると効果は無くなるから、年に1回か2回かな～」
明日に続く。
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