
「今何やってるの?どうしてそれをやってるの?」
それを聞いたアルバイトスタッフSさんは、すねた態度で答えましたがその後はマネジャーをシカト、その態度を店長に叱られました。そして、、、急に泣き出したのです。
いつも強気な態度+むくれた態度でエリカ様と呼ばれるそのアルバイトスタッフSさんが、人前で泣いているところなんか、見た事も無い店長とマネジャーはそれはもうビックリしました。
しかし、彼女の急変とその前に言った言葉から、マネジャーは彼女を泣かしたのは、叱った店長では無く自分なのだと直感し、Sさんから話を聴くことにしました。(ここまでが昨日の話)
マネジャー「ごめんね。あなたを傷つけてしまったわね・・・」
Sさん「え?もう良いんです。私なんか・・・元々期待なんかされていないし・・・」
マネジャー「そんなことは無いのよ。あなたは5年も頑張ってくれているし・・・いつも助かっていると思っているのよ」
Sさん「頑張ってなんかいません」
マネジャー「ううん、今日の他店の店長研修で、あなたはとても良い見本を見せてくれたわ。しかも、店内がドタバタする中で、一生懸命に準備や作業をしてくれた。お陰で、しっかりと研修が出来たし、お客様にも迷惑はお掛けしなかったと思うの・・・・ありがとうね。」
Sさん「見ていてくれたんですね。誰も私のことなんか気にしていないんだと思っていました。」
マネジャー「見ていたわ。とても手際がよかったし、新人店長には良い勉強になったと思うのよ。本当にありがとう。」
Sさん「私、今日はちゃんとやらなきゃ!と思っていたんです。だって、この店のこと悪い印象を持って欲しくないから・・・」
Sさんは、この店のことが大好きでした。しかし、自分の気持ちは上手く伝えることが出来ず、ちょっとすねた態度やむくれた態度を取ることが多かったのです。店長からはいつも叱られていましたが、それは不器用な自分だから仕方が無いと、諦めていました。
けれど、ちゃんとやっていることは認めて欲しい、そしてほめて欲しかったのです。
しかし、マネジャーは、店長研修が終わった後、決まり事と違う量の商品準備をする彼女を見て、とっさにいつものようにその行動について質問をしてしまったのです。
Sさんの行動についての質問が間違っているわけではありません。
問題は、その前の「Sさんの頑張り」をまずは、承認し、感謝し、良い仕事ならばほめる必要があったのです。
マネジャーにとって、研修はもう先ほど終わった仕事だったのですが、Sさんにとっては未だ終わっていなかったのです。
相手の考えを引き出すために「コーチング的質問」は非常に有効なコミュニケーション手段です。
しかし、それよりももっと大切なことは、ひとつひとつの仕事、作業、行動についてきちんと、承認し、感謝し、そしてほめることが大切なのです。
この話を聴いて、私も大いに反省しました。
コーチとして質問力を鍛えてきた私でしたが、承認力は、磨いてきていなかったかな・・・
そう言えば、相手のことをもっと知ろう、相手の話をきちんと理解しようとして、質問ばかりしていたような気がします。
質問する前に大切なこと、それは「承認する」「感謝する」そして「ほめる」ことです。
忘れないようにしていきたいですね。
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