クーポン券の常識を越えたあるコンビニでの出来事
先日、ある知人が、コンビニで品物を買おうとした所、店員さんが、
「いまキャンペーン中ですので、このクーポンを使うと安くなりますよ」
と、レジ前に置いてあったクーポンを指さしてくれたそうです。
私の常識では、これはあってはならないこと。
クーポンというのは、お客様が勝手に持って行くのではなく、手渡しで渡す物。
だから、レジ前に置いてあるのはダメ。
ましてや、わざわざ安く売るなんて・・・
本来こう言う割引クーポンというのは、店から離れた人の多い所から、新規顧客の誘因の為に、配付するものです。
店内で配付する時は、次回また来て頂く為の再来店促進が目的です。
だから、もう来て下さった方やお会計をしようとしている方に、わざわざ割引をするなんて・・・・
これでは、みすみす売上を下げることになる。
本社やスーパーバイザーが見たら即刻、お叱りを頂くようなシーンです。
ところが、この友人が感じたのは、「次回使って下さいね」と言われて渡されるよりも、「今使ってくれて良いですよ」と渡された方が、「嬉しくてまた来ようと思う」、と言うことなんです。
確かに、自分の経験を振り返っても、コンビニのみならず、ガソリンスタンドやファーストフードでも同じような気持ちになったことがあります。
販売促進部やマーケティング会社が考えるクーポン券の常識は、それを使って、新規来店、次回来店のキッカケにする。
そう言う目的、効果を狙っています。
クーポンに限らず、スタンプカードや10%ポイントが付く!なども同じです。
でも、世間には、そうではない、仕組みもたくさん出ています。
ケーズデンキのような、ズバッとその場で現金値引き・・・とか
西友のように、エブリデイ・ロープライス・・・とか
クーポンによる優位性よりも、既に安かったり、その場で値引きをしてくれたりする方がずっと嬉しかったりします。
このコンビニのケースは、実はその上を行っているような気がするのです。
このコンビニのオーナーや店員さんが意図的に、お客様に「ちょっと得した気分」を味合わせているのかどうかは解りませんが、「お!ラッキー!得した!嬉しい!」と言う、感動までは行かなくても、記憶の隅にちょこっと残るようなサービスは、かなりローコストで再来店イメージを高めるのです。
後10円で、スタンプを押してくれるか、杓子定規に押してくれないか、どちらが良い気分の印象が残るか、程度のものです。
昔商店街で買い物したら、おばさんが「ちょっおとおまけしておくね~」と言ってくれたあの喜びです。
個人店や小さなチェーンでは、西友のようなエブリデイ・ロープライスなんてなかなか出来ません。
しかし、マニュアルを超えた、チョットしたルール違反(?)で、お客様を喜ばせる事って、本社が考えている以上に、お客様の心に響きます。
世の中にあふれかえっているクーポン券ですが、ちょっとした使い方の工夫で、再来店を促進出来るのです。
ちょっと、試してみませんか?
そういえば、昔ビックカメラが良くやっていた、10人にひとり、全部タダ!と言うキャンペーン。
これは、計画的ワクワク向上型再来店促進法ですが、このコンビニでやっていた方法をシステム化したものですね。
何で最近やってないんだろう??
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年08月24日
- 08:32
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