
(TV:コンバットより)
「まあ、俺が言わなくても誰かがするだろうな。」
「これくらいは、俺が言うほどのことでも無いな。」
「これは、俺が言うとかえってみんなやらなくなるだろうなあ。」
「俺ばっかりガミガミ言ってもなあ。嫌われるし・・・」
「これは、若い社員が自主的にするもんじゃあないのか。常識だろ。」
あなたは、こういう気持ちになったことはありませんか?
実は、これらの言葉は、ある物販店の副店長が、心の中でいつも思っていた言葉です。彼は、なかなか自主的に動かないスタッフに少しイラッとしながらも、特にガミガミ叱ることはせずに、じっと黙っていました。
しかし、普段から「やる気を引き出すように指導」をされていない社員をただ放置しても、決して主体的に動くはずはありません。その為、この副店長がいくら心で冒頭の様に思っても、スタッフは一向に自ら動くようなことはありませんでした。その結果、いつもガミガミ叱るのは、店長の役目になっていました。
私はそれを見て、彼に質問をしました。実は、正直、心の中ではかなりイラッとしながら、でも冷静に尋ねました。
「あなたの仕事は何ですか?」
それに対して彼は、自分は忙しく色々な仕事をしていることを説明してくれました。
「いえ、そういう細かいことではありません。『あなたの副店長としての最も優先順位の高い仕事は何か?』と聞いているのです。」
彼は、沈黙してしまいました。そして、「店長の仕事が多いのでそれをカバーすることでしょうか?」
「違います。副店長の仕事とは、『店長が店長しか出来ない仕事に集中できる環境を作ること』です。この店の店長は、本来あなたや他のスタッフがしなくてはならない仕事を代わりにやっています。それは、あなたが副店長の仕事をしていないからです。」
私は、副店長の仕事の仕方を見ていていつもイラッと感じていたので、つい強い口調で言ってしまいました。
私にズバリと言われた副店長は、ちょっと落ち込んだ風に見えました。
「あなたは、主体的に動かないスタッフに対して店長がガミガミ言っているようなことを言わないのはなぜですか?店長が言ってしまっているからですか?それとも言ってスタッフから嫌われるのがいやなんですか?」
私は、立て続けに彼を追い詰めました。ここで副店長に、その立場の役割をはっきりと認識し、自分がやらないといけないんだという自覚を持って欲しかったからです。少し嫌みを含めて強めに、しかし冷静に彼を追い詰めました。
「わかっていたんです・・・・。私が言わなきゃあいけないんです。でも、言えなかった。私は『良い子』になりたかったのかも知れません。私の役割は、ガミガミ言わない優しいリーダーではなく、適度な緊張感を与える鬼軍曹なんですよねきっと。嫌われ役をしないといけないんだよな・・・」
何もわざわざ嫌われる必要はありません。嫌われるのは、言い方が悪いからです。世の中の鬼軍曹って、実際は嫌われるよりも慕われているひとの方が多いんです。頭ごなしに怒鳴らずに、目的理由を明確にして、わかりやすくガミガミ言えば良いだけです。簡単なのです。
さて、あなたは如何でしょうか?
あなたが副店長の場合。その立場を自覚し、店長に店長の仕事をしてもらっていますか?
あなたが店長の場合。誰でも出来る仕事ばかりして忙しくしていませんか?
店長にも、副店長にもちゃんとその役割があるのです。ただ忙しくしていれば良いのではありませんよ。
そこ、大切なポイントですからね!
※アメブロで、ブログバックナンバーの改定新版を毎日更新しています。
読み逃した方は、こちらもどうぞ<(_ _)>
http://ameblo.jp/aitejiku/

この記事へコメントする